

言語哲学研究会
前回は、オタク評論家にして現在アンチ・フェミニズムの代表的論客となった兵頭新児さんから、ようやく一般にも認知されるようになった「弱者男性」問題について語っていただきました。
兵頭さんからいただいた広告文をまず掲げます。
【引用開始】
赤木智弘は平成時代の弱者男性として、「希望は、戦争。」(平成19年『論座』に発表)とぶち上げた人物です。
これは当然、「社会が硬化し、上の者が下の者を搾取するばかりであり、情況打破にはカタストロフしかない」との暴論なのですが、これに対応した当時の左派陣営の読解力のなさにはほとほと失望させられました。
同様に令和の世にこそ「弱者男性論」喧しいですが、ここでも情況を理解できぬ左派論壇人がSNSでの論調を読解敵わず(というより故意に捻じ曲げて)デタラメを吹聴している光景があちこちで見られます。
当初、本会では「弱者男性論」で発表しよう、と思っていたのですが、うかつに権威ある人間の書いた「テキスト」を手に取ると、まずそれが嘘だらけという罠が潜んでいるのです。
つまり、本論以前の問題として、嘘がまかり通りすぎている現状をまず、検討する必要があるということです。
今回はいくつかテキストを採り挙げ、「左派って、この程度の文章すら正しく読めてないぜ」とツッコむのがメインになります。
ともあれ、「弱者男性」とはSNS時代にモノを申し始めたサイレントマジョリティです。
騙されることなく、その主張に耳を傾ける準備をまず、したいと思います。
【引用終わり】
テキスト群は以下です。
①赤木智弘『若者を見殺しにする国』(双風社版及び朝日文庫。後者は現在Kindle版以外は絶版)
②藤田直哉のネット記事「フェミニズムでは救われない男たちのための男性学」
第1回https://s-scrap.com/11622?selected_cat_id=70
第4回https://s-scrap.com/12333?selected_cat_id=70
③兵頭新児の動画「風流間唯人の女災対策的読書」
第67回『若者を見殺しにする国』――平成の弱者男性論
https://www.youtube.com/watch?v=VorXf1BgV_c
第68回
https://www.youtube.com/watch?v=joPr1HNJO3E
由紀の感想。盛り上がりはしましたが、いろいろな意味で課題を残した会になったかと思います。
一つには弱者男性という存在がそれほど共通認識とはなっていないところへ、それにまつわるフェミニズム由来の男性及び男性性嫌悪という概念が、多くの人にとって新奇で、馴染みがないものだったことが挙げられます。
それでもこれは、発表者の見解に賛成するかしないかは別として、現代社会の傾向を考える上で重要な視点を提供したものではあります。この話し合いをきっかけに、各人の世界観が深まるきっかけになれば、たいへん意義深い集まりと言えるでしょう。
次回は思想史家アイザイア・バーリンの著作をテキストにします。
詳しいおしらせは後日いたします。
記
1.テキスト : アイザイア・バーリン/松本礼二編『反啓蒙思想』(岩波文庫)
2.レポーター : 藤田貴也
4.日 時 : 令和7年5月25日 午後2時~6時
5.場 所 : ルノアール飯田橋西口店会議室
東京都千代田区富士見2-2-6 今井ビル2F
℡ : 03-5226-6345
飯田橋駅西口より徒歩3分。早稲田通りを左手へ直進、
2つ目の交差点を渡り左手のファミリーマートの上
(下の地図参照)
5. 会 費 : 1,600円(当日徴収)
連絡先:由紀草一 luna2156@mtf.biglobe.ne.jp