
作者,本編の前にお報せです。
唯人,いつも当動画をご愛顧いただき、ありがとうございます。中の人(兵頭新児)の赤いきつね騒動についての新しい記事が、『WiLL Online』様に掲載されています。
唯人,どうぞご愛顧のほどを、よろしくお願いします!
茉莉子,ね、ね、ね、唯人きゅん!
礼良,ね、ね、ね、唯人タン!
茉莉子,唯人きゅん!何を読んでるの?
唯人,いや……告知してたんだけどな。
礼良,進行上、読んでたってことにしてよ!
唯人,………………。
唯人,これだよ。
作者,「フェミニズムでは救われない男たちのための男性学」
茉莉子,唯人きゅんもいい記事を読むようになったわね、藤田直哉は弱者男性どもをやっつける、リベラルなのよ!
唯人,そう、ネットで隆盛する「弱者男性」論を潰し、弱者男性の声を圧殺することを目的とする、リベラルと呼ぶにふさわしい御仁だ。
礼良,違うよ、藤田はネトウヨよ!
唯人,そう、「フェミニズムでは救われない男たちのための」と謳う通り、記事は一見、フェミニズムをも批判の俎上に載せることを意図しているかのように見える。
唯人,だが見てみれば、あまり語るべきことは多くない。
礼良,何なの、最初からそんなやる気のなさ!?
唯人,まあ、話題になってもいるし、あくまで近年の左派による稚拙な「弱者男性」論の典型として、採り挙げようというだけだよ。
茉莉子,そもそも、まだ連載中で完結してないしね。
唯人,ともあれ、前回扱った赤木は「弱者男性」論の元祖と言っていい。
唯人,まず「ロスジェネ」的、ネット世論的な「弱者男性」論の盛り上がりがあり、しかしそれに近年、「男性学」、「メンズリブ」が「乗っかってきた」といった経緯があるように思う。
礼良,「男性学」、「メンズリブ」は唯人タン的には評価できないんだね、フェミの焼き直しだって。
唯人,そう、「生き難さを抱える男性を救う」と自称し、ただひたすら「男らしさは悪なので、棄てよ」とフェミニズムを垂れ流すだけの無為なものだ。
唯人,八〇年代後期、「男性学」を提唱した渡辺恒夫という心理学者がいたのだが、彼は男性の生き難さを「本当に語った」がため、フェミに潰された。
茉莉子,そ……そうなの……?
唯人,男性は肉体性から疎外されている、その挙げ句にあるのがハイジャック事件が起こった時などにまず女性から解放されるなどの、男性の生命の軽視だ、と喝破した人物だ。
唯人,注目すべきはまだオタク文化がゴミクズのように扱われていた当時、シーメール物の同人誌にも、着目していたことだ。
茉莉子,あ、シーメールっていうとペニスを持った美少女ね!それがショタや男の娘に結びついていったのよ!
唯人,ところが「男性が権力者であることを軽視している」とフェミ側にバッシングされ、渡辺は結局、この分野から手を引いてしまった。
礼良,そ……それは単に、本人が興味をなくしたとか……。
唯人,もちろん、ホントの事情はわからない。が、本人がこの分野から撤退し始めた頃、『現代思想』への寄稿で、叩かれて辟易している旨をもらしていたことがある。
茉莉子,………………っっ!?
礼良,………………っっ!?
唯人,以降、九〇年代にはフェミの手先である伊藤公雄が男性学の第一人者のように振る舞い、そして一〇年代には田中俊之、杉田俊介といった同様の連中が男性への深い憎悪と蔑視に満ちた本を続けて出版した。
作者,杉田については第39、40回を参照!また、この二人についてはブログなどで繰り返し語っているので、それは各著者と兵頭新児の名前で検索してください。
唯人,そして近年のネットによる「弱者男性」論の高まりと共に、新たな論者がそこに乗っかり始めた、といった印象だ。
礼良,唯人タン的には「採り挙げるに値しない」で終わりなんじゃないの?
唯人,それは確かにそうなんだけれど、一応、近年特有の流れがある。今回はそれを押さえておきたい。
茉莉子,近年特有の流れ……?
唯人,一〇年代までの従来の「男性学」は「女性の社会進出は遅れている、日本のジェンダー・ギャップ指数は低い」と繰り返すばかりだった。
礼良,事実なんですけど?
唯人,事実だよ、そしてその事実が「女性が社会進出したがっていないから」ということが前回、赤木の本を検討することで明らかになったよね。
礼良,………………っっ!!
唯人,ジェンダー・ギャップ指数に関してはその基準が、まさにその女性の社会進出の比率など、フェミ的バイアスの上で基準が作られているということは、近年、知られるようになってきた。
唯人,そうした偏向したイデオロギーの俎上で、男性の失業や過労死といった問題を、全て男に求められる性役割の重さ故であると(そこだけ見れば正しい指摘をしながら)
唯人,男が権力を、利権を握っていたのが悪い、早く手放せとするのが、彼らの論調だ。
唯人,仮にそうしたところで女性が男性を専業主夫として養うのかについては、見事なまでに視野が及んでいなかったけどね。
礼良,で……でも、最近は「男性学」も変わりつつあるって話でしょ?
唯人,今まで頑として認めなかった彼らが、「弱者男性」という存在を認めただけでも、大きな進歩と思えなくもない。
礼良,そうだよ、リベラルの人たちは、弱者の味方なんだよ!
唯人,さらに、近年の論者はフェミニズムについても懐疑的であるかのようなポーズを取っては、いる。
茉莉子,でも、それは形だけだって言うの?
唯人,残念ながらね。藤田もタイトルにそう謳い、第一回では以下のようにも言っている。
藤田直哉,そのために、今まさにジェンダーの対立の主戦場となっている現在のネットにおいて流通し影響力を持っている概念を俎上に上げ、それをひとつひとつ論じていきながら、フェミニズムでは救われない男たちのための男性学、いわば男性学2.0のようなものを作り上げていけたらと思う。
唯人,ところが、舌の根も乾かぬうちに(実際には上の文章より先に)以下のように言い出すんだ。
藤田直哉,私見では、フェミニズムへの反発の一部は、そのような「早合点」(もしくは妥当であれば過剰であることもある政治的な警戒心・危惧)によって生じている部分がある。
唯人,彼はフェミニズムについて一切、疑念を挟まない。要するに最初から、「ネット世論」を否定することが、この連載では企図されているんだよ。
唯人,そうして結論をまず提示しておいて、藤田は「弱者男性」という言葉の検討に入る。
藤田直哉,具体的な引用はしないが、それは、「男のほうがつらいんだ!」とフェミニストたちの訴えを相対化させるために使われることもあれば、障害や貧困などの弱者性を持つ男性の真摯な訴えの場合もあり、ナンパ師界隈では女にモテない男や女性に優しく媚びを売る男のことを指す。
唯人,もう、ここに藤田の卑劣さ、愚昧さが現れている。
礼良,ちょっと、障害や貧困など、ちゃんと男性の中にも弱者性を持つ者がいるって言ってるんですけど!?
唯人,そう、そこだ。
礼良,どこよっっ!?
唯人,上の定義をよく見て欲しい。三種の「弱者男性」が想定されているが、まず一番目は要するに「アンチフェミ」的な層だ。
唯人,この藤田の主張は、言い換えれば「彼らはフェミを批判するために、弱者男性という概念を利用している」というものだ。
唯人,つまり「フェミ批判をするような不埒なヤツらは、似非の弱者男性だ」と言っているんだ。
唯人,そして第二に、「障害や貧困」については、そもそもそれが「男性問題」であるかも疑問だ。障害者問題であり、貧困問題だろう。
唯人,いや……ぼくは前回、赤木の本を検討することで、実のところ「経済問題は男性特有の、男性のみの問題だ」と指摘した。が、それを藤田が認めるとは思えない。
茉莉子,じゃ……じゃあ、ナンパ師界隈というのは……?
唯人,それがまた、いきなり出て来る単語で、多くの人が面食らったんじゃないだろうか。そもそも「ナンパ師界隈」というのがそこまで大きな層を形成しているとは思えない。
唯人,ただ、この種の「(反)弱者男性」論者たちは、「ナンパ師は小手先の技術で女をたぶらかす女性差別主義者だ、そしてそれ故、弱者男性だ」とする傾向がある。
礼良,え……?弱者男性と女性差別主義者って、いっしょなの?
唯人,彼ら彼女らにとっては「そう」らしい。
唯人,これは八田真行が伝えた、アメリカの反レイシズムNGOの「インセルは、ピックアップアーティストと同じなり」という奇怪なドグマが元になっていると思われる。
茉莉子,ちょっとちょっと、わけのわからない単語を急にいろいろ出さないでよ!
礼良,インセルというのはアメリカの非モテで、ピックアップアーティストというのはナンパ師のことだよ!
唯人,反レイシズムNGOにふさわしい雑な決めつけだが、それを藤田も踏襲していると言える。
唯人,つまり、藤田はこの第一回から「弱者男性はいない」と、即ち、障害や貧困はあれど、男性であるが故に弱い者などいないのだと宣言しているわけだ。
唯人,そうしないとフェミニズムの嘘がバレるのだから、無理もないところだけれどもね。
唯人,こうした、「弱者男性を採り挙げるフリをして、弱者男性などいないと決めつける」悪辣なレトリックは、トイアンナ『弱者男性1500万人時代』でも使われた。そして案の定、藤田も同書を肯定的に引用している。
藤田直哉,彼女の議論の特徴は、弱者男性論とミソジニーを切り離そうとする点であり、公的な対策を志向していることにある。
唯人,まさにその通り。「ミソジニー」とあるが、これは「フェミ様にいささかたりとも疑念を覚える者」以上の意味はない。
唯人,つまり、「ネット上のミソジニストどもは弱者男性ではない」というわけだ。となれば、もはや弱者男性の姿はどこにも見えなくなるのだけれどもね。
唯人,トイアンナも藤田も、ただ「フェミは悪くない(弱者男性を自称してフェミ様に楯突くヤツがいるが、ヤツらは偽物だ)」と強弁することだけが目的だよ。事実、これに続いてクリッツァーの『モヤモヤする正義』についてが述べられる。
茉莉子,あ、以前扱った人ね!
作者,これについては、第60回を参照!
藤田直哉,もうひとつ、クリッツァーの議論で重要なのは、「弱者男性」とネットの「弱者男性論」をわけて考えていることである。ネットでは有害な「弱者男性論」が、感情を煽り短期的な快楽を提供し、収益化する「論客」「インフルエンサー」によってまるで「陰謀論のような思考」として蔓延しているのだと非難している。それは恨み辛みやエコーチャンバー、揶揄などに終始し、自分たちの境遇を本気で改善する政策提言などはしない点を彼は強く批判する。
唯人,これは、ネットの弱者男性論がフェミニズムを批判していることを、悪意を持って言い換えたモノだ。これはまた、トイアンナの著作にも出て来る論法だ。
唯人,彼女はネットでの「弱者男性インフルエンサー」は強者男性だと(根拠なく)主張し、その論調を「女性差別的」だと(根拠なく)断言する(108p)。
唯人,また、インタビュー対象の弱者男性にも「我々の味方ではない、カネ儲けのためにやっているだ(大意・134~135p)」と(根拠なく)言わせてもいる。
唯人,一方で障害者や性的マイノリティ、民族的マイノリティやいわゆる貧困層など、左派の飲み込みやすい属性を弱者男性にカウントしていく。
唯人,つまり商売仇と「弱者男性」とを切断し、自軍に取り込むために詭弁を弄しているわけで、ここもまた藤田と全く同じだ。
作者,これについては第58回を参照!
唯人,先に引用した部分を思い出して欲しい。藤田はネット上の弱者男性論について、「具体的な引用はしないが、」とまず明言している。これもまた、彼ら彼女ら共通の戦略だ。
茉莉子,どういうこと?
唯人,トイアンナを見ても、またクリッツァーを見ても、彼ら彼女らはネット世論を実に厳しく批判するが、具体的な記事や論者の名前はほぼ、出さない。
唯人,先のクリッツァーの本でも、以下のようにある。
クリッツァー, 日本における弱者男性論も、収益を目的に活動する複数の「論客」によって有害な方向に扇動されている。彼らが「弱者男性に」に向けて日々提供するブログ記事は、男性たちは「社会」から見向きもされず虐げられているという自己憐憫と、「敵」である女性たちへの憎悪を増させる内容に溢れている。
(372p)
唯人,そしてそうした有害な論客とやらの名前も主張も、挙げられることはない。
唯人,もっとも、彼はそこで多用される「かわいそうランキング」、「負の性欲」、「ぴえん」、「お気持ち」、「フェミ騎士」といったジャーゴンを紹介してはいる。
唯人,だが、これらの用語について説明、検討を加えるでもなく、ただ「敵の感情をあげつらうばかりのもの」と全否定するのみだ。
礼良,ど……どうしてだろう……?
唯人,言うまでもなく、今まで見てきたように、嘘を書くためだよ。もはや左派の論者にとって、自分たちが民意を反映していないことを証明するネット世論こそが、トランプ以上の敵となった。
唯人,彼らの戦術はただひたすらノーディベートを貫き、ネット世論を嘘で歪め、潰すというものだよ。
唯人,藤田の記事の第四回にも、それが極めて色濃く出ている。一つに「女をあてがえ」論だ。
藤田直哉,「女をあてがえ」 とは、極端な場合、皆婚時代のように、「弱者男性」「非モテ男性」でも結婚できるように、女性の意志や人権を剥奪してしまえということを意味する。
唯人,やはり先のクリッツァーの本にも同様の箇所がある。
クリッツァー, それは、女性を分配すべき財であるかのように扱いながら、政策によって男性たちに女性を供給することを求めたり、女性たちに「弱者男性と付き合え」「女は男と結婚しろ」と直接的に要求したりするような主張だ。
(452p)
茉莉子,そ……そうよ!薄汚い弱者男性どもが、結婚させろ、国が弱者男性に嫁を用意しろとほざき続けているのよ!
唯人,そう、そしてその具体例が示されたことは今まで一度も、ない。
茉莉子,エエエエェェェェ(´Д`)ェェェェエエエエ
礼良,エエエエェェェェ(´Д`)ェェェェエエエエ
唯人,中の人も一応、弱者男性界隈に身を置いていると言えるはずだが、そうした論者を見たことが、一度もない。
唯人,ところが今回、赤木の本を再読し、僅かばかり近い記述を見つけた。ポストバブル世代の弱者を救うための構想の一環として、近しいことを言っている。
赤木智弘,また、配偶者を与えて、結婚させてやらないといけません。
(362p)
唯人,これは一般論として当たり前のことを言っているだけだが、恐らくフェミニストが先の茉莉子お姉さんのように被愛妄想的に曲解し、それに左派男性が追従した――そんなところが実情だろう。
唯人,違うというならば、彼ら彼女らがいつの日か、たった一人でもいいから「女をあてがえ」論をぶっている「弱者男性」を見つけて来てくれることを願うしかない。
唯人,しかし大変残念なことに、ことに近年、むしろ「男にとって結婚は損失」「結婚に値する女はいない」といった論調の方が喧しい。
唯人,ところが彼ら彼女らは、それを意地でも擦ろうとしない。弱者男性どもはミソジニストだと一貫して主張しておきながら、だ。このデタラメさには慄然とさせられる。
唯人,ついでながら同じく第四回には、「負の性欲」の間違った説明もある。詳しいことは措くが、ともあれネット世論をねじ曲げて定着させようという強い情熱には、恐れ入る。
茉莉子,あの……さっきから第一回と第四回ばっかり採り挙げてるけど、二、三回は?
礼良,そうだよ、オタク差別について採り挙げた回なんですけど?
唯人,それは、第二回で「オタクは属性ではないからオタク差別というものは存在しない」と述べ、炎上したがため、第三回で言い訳をしている、という流れがあるんだ。
茉莉子,えと……「オタクは属性ではない」ってどういう意味?
唯人,わからない。この人の文章はともかく読みづらく冗長で、意味が取りにくい。何度も指摘したように、所詮嘘を並べ立てているだけだから、難解な言い回しで誤魔化すしかないんだけどね。
唯人,ともあれ、「オタクは属性ではない」というのはおそらく、生まれついて持って、覆せない属性、といったモノではない、という意味かと思う。
茉莉子,それはヘンよ。それなら貧困だってそうでは?
唯人,そう思う。ましてや、人間の能力は先天的であるとの近年の知見を重視するなら、オタクも貧困も半ば「生まれつき」と考えるべきだ。
唯人,だが、藤田はオタクという属性そのものではなく、その評価の流動性を説く。
礼良,えと……つまり、差別されることもあるけど、評価されることもあるよってこと?
唯人,そうだね。そこで彼はビル・ゲイツやイーロン・マスクを持ち出し、「オタク性が強者性とも繋がり得る」と説くんだ。
唯人,正直、話は途中で終わっており、読解は困難だが、「オタクに対する評価は流動的だ(もはや弱者じゃないだろう)」が結論だと思う。
唯人,第二回で、藤田は以下のように述べる。
藤田直哉,それが、1995年の『新世紀エヴァンゲリオン』のブームにより、「おたく」は「オタク」になり、カッコよい印象になり、大衆化していく。
唯人,いくら何でも「カッコよい印象にな」ったわけはないと思うけれども、そこはひとまず、措く。
藤田直哉,2008年に首相になった麻生太郎が「オタク」を包摂するアイデンティティ・ポリティクスを仕掛け、2010年より内閣府がクールジャパン戦略を推 進していく頃になると、オタクたちに「国の重大な産業であり主流文化の担い手」というプライドが発生していくようになり、「オタクが経済を回している」と いう言説が増えていく。
唯人,麻生太郎について、過剰な評価を与えるのは左派論者のオタク論の特徴だけれども、「「オタク」を包摂するアイデンティティ・ポリティクスを仕掛け」たというのは率直に言って、意味不明だ。
藤田直哉,このプロセスは、「従属」的な地位だった「オタク」が、「覇権」的になっていく歴史的過程である。これは、冒頭で論じた、一人の人間が「従属的男性性」や「覇権的男性性」に、歴史的な時間軸の中で移り変わっていくプロセスとよく似ているだろう。現在では経済的に力を持つ輸出産業であり、国が認める「芸術」であり、「覇権」的になっているにも関わらず、オタクたちの中にはまだ「従属的」だった時期の記憶やトラウマがあり、アイデンティティからも消えないのだろう。
唯人,もはや、藤田の本音は明らかだ。
礼良,ど……どう明らかだって言うの!?
唯人,「オタクとは、「自分を弱者男性だと思い込んでいる一般強者男性だ。弱者男性とは認められない」。左派のオタク論は100%例外なく、こうしたものだ。
唯人,しかしいつも指摘するように、世に認められたのはオタクコンテンツであり、オタクそのものではない。そしてそれそのものが、彼ら左派の「成果」だ。
唯人,オタクコンテンツはオタク的感性を拠り所にして、クリエイターと消費者とがキャッチボールで育ててきたものだが、その両者を分断し、オタクコンテンツを剥奪したのはサブカル連中なのだから。
唯人,そもそも藤田はSF関係の出身だ。SFとサブカルはイコールではないかもしれないが、左派である点、オタク文化の先代である点で極めて近い。
唯人,その藤田が、まさにぼくの以前からの指摘を、実証してくれたんだよ。
茉莉子,えぇと、指摘って……?
唯人,つまり、サブカルとオタクの関係は、フェミや左派と弱者男性の関係と「完全に一致」している。いずれも前者が後者を踏みつけにして、商売のタネにしている、というものだよ。
唯人,そして最後に――。
茉莉子,ま……まだあるの?
唯人,これが本当の最後だ。先にも名の挙がったクリッツァー、そして橘玲、御田寺圭と、今までも批判してきた左派男性のお歴々は近年、進化心理学がお気に入りのようだ。
唯人,そこでは行動遺伝学やら進化心理学やらを援用して、人間の資質や能力の多くは生物学的要因に還元できるのだとの論調が喧しい。
唯人,まあ、これは能力次第で成り上がれない社会状況を反映した物言いであり、学問上の正しさがどこまであるかは、ぼくにはわからないけどね。
礼良,ちょっと待ってよ!でも、男女の性差はホンの僅かなんだよ!男らしさ、女らしさは社会によって作られたものがほとんどなんだよ!
唯人,そう、そうした構築主義を下敷きにしたジェンダーフリーが今までのフェミの第一義であった。しかし生物学的知見の発達により、それは覆されつつある。
唯人,しかし、ならば、どう考えても、フェミニズムは誤っていたとせねばならないのだが、一体全体どういう理由か、橘も御田寺もクリッツァーも、ただひたすらフェミに平身低頭し続ける。
唯人,そしてそれは、藤田も同様だ。
唯人,第四回、藤田は男性型の脳は「システム脳」であるとの仮説を紹介する。面倒なので思い切りはしょるが、男=リクツ、女=感情という俗論がそこそこ当たっているという説だ。
唯人,そしてそれを、藤田も一応首肯してみせる。
茉莉子,エエエエェェェェ(´Д`)ェェェェエエエエ
礼良,エエエエェェェェ(´Д`)ェェェェエエエエ
茉莉子,さ……差別よ、そういう考え方!!
礼良,そうだよ、仮にそれが正しいとなると、性別役割分業に理がある、なんて話になりかねないんですけど!?
唯人,そう、確かにそうなるはずだ。しかも藤田はそうした「システム脳」にも益は多々あるだろうと説く。そうしたスキルが科学や経済を発展させ、人類を豊かにしてきたのだと。
唯人,ここまでなら、前回にぼくが提唱した「男性へのリスペクト」にも叶う、非常に好ましい考え方だ。
唯人,だが、そもそも、そこまでシステム脳が否定できないなら、男性を専ら否定するフェミニズムを、藤田が信奉していることが説明できない。
唯人,藤田は、第一回で以下のように言っている。
藤田直哉,つまり、「弱者男性」論は、SNSに適応しポピュリズムの戦略をとった、本質主義的なフェミニズムへの反動の側面が大きいのだ。
唯人,「SNSに適応しポピュリズムの戦略をとった、本質主義的なフェミニズム」。これはツイフェミの言い換えだよ。
唯人,要するに「ツイフェミ」に責を負わせ、アカデミズムやマスコミ業界にいるフェミは善きフェミなのだと強弁する、おなじみの手法だ。
茉莉子,でも、「本質主義的なフェミニズム」が悪いと言ってるけど、それツイフェミって意味なの?
礼良,男女の二元論で考えて、男はみな悪だと決めつけるフェミニズムのことだよ!でも構造主義的フェミニズムはそんなことはしないんだよ!
唯人,そう、柴田英里などに代表される近年のフェミニストたちのよくする言い訳だ。
唯人,だが、構造主義的フェミニズムというのは要するに「社会が悪い論」を説き、ジェンダーフリーによりそこをリセットしようという考えだ。
唯人,しかしそれこそがフェミの第一義であり、藤田や他の論者がそれを支持していないとは、どうにも考えにくい。
唯人,さらにフェミニストたちが男を何でもかんでも悪者扱いすることを、ぼくたちは知っている。仮に構造主義が正しければ男性もまた被害者であるはずだが、彼女らがそうした視点を持つことは皆無だ。
唯人,結局、男性学の論者たちも、そして「真のフェミ」たちも、その場限りの言い逃れをしているだけなんだよ。
唯人,そしてその矛盾を暴かれ、今、彼ら彼女らは邪魔な弱者を冤罪によって処刑しようとしている。フェミニズムも男性学も、弱者を戮すことを正義とする思想なんだよ。
藤田直哉,ふはははははははは!!
茉莉子,誰……っっ!?
礼良,誰……っっ!?
藤田直哉,我こそは「オタクを小馬鹿にしつつオタクコンテンツで商売するおじさん」だ!!
茉莉子,ヤバい、ヘンな人よ!
藤田直哉,『シン・ゴジラ論』、『シン・エヴァンゲリオン論』で儲けた挙げ句、オタクをネトウヨと貶めるぞ!!
礼良,あ……フジタ……。
茉莉子,お……『オタクに恋は難しい』のフジタね!
藤田直哉,そうだ!オタク文化は女性様が発展させたのだ!ファースト『ガンダム』は女性様以外、誰一人観ていなかったのだ!
藤田直哉,だからオタクコンテンツの利権を女性様(含む俺)が独占するのは当たり前なのだ!
唯人,随分回りくどいネタだな……。
藤田直哉,薄汚いオタクどもの萌え文化を殲滅した後、再び俺たちの清浄なるSFが世界を支配するのだ……!!
茉莉子,こ……この人、頭が「SFに出て来る全体主義社会」よ!!
礼良,ゆいとタン、何とかして!!
藤田直哉,ギガブレインウェーブ!
作者,ギガブレインウェーブとは、人間の脳波をコントロールして自在に操る、雑に全体主義っぽいSFガジェットである!
唯人,………………。
藤田直哉,ま……待て、ここでコンセントを抜かれては……!しまった、ギガブレインウェーブ発信中は身動きが取れない弱点をつかれるとは……!
藤田直哉,ぎゃわわわあああっっっ!!!
茉莉子,やったわ、ゆいときゅん!
礼良,さすがだよ!
唯人,………………っっ!!
茉莉子,ご主人様……。
唯人,何なりとご命令を……。
唯人,赤いきつねと緑のたぬき買ってきて。
茉莉子,はい!
礼良,はい!
唯人,………………。
唯人,ご視聴、ありがとうございました。
唯人,左派が徹底して情報を捻じ曲げることで、弱者男性論を抹消しようと意図しているということが、おわかりになったかと思います。
唯人,もちろん、それは彼ら彼女らの「通常運転」ではあるのですが……。
唯人,よかったら、また見てくださいね。